上場株式の減損



(会計基準)

 ○会社が保有する上場株式について、時価が取得原価に比べて50%以上下落した場合には回復する

見込みがあると認められるときを除き、減損処理を行います。

 ○この場合だけに限らず、上場株式の時価の下落率がおおむね30%以上50%未満である場合にも、

会社が自主的に時価が「著しく下落した」と判断するための合理的基準を設けて、その基準に基づき回復

可能性を判断し、回復可能性が無いとすれば、減損処理をしなければならないとされています。

 (企業会計審議会 平成11.1.22「金融商品に関する会計基準」20項、日本公認会計士協会 平成

  12.1.31「金融商品会計に関する実務指針91項)

これに対し

(税務の取扱い)

 ○上場株式の

  @期末時価が帳簿価額のおおむね50%相当額を下回り、かつ、

  A近い将来時価の回復が見込まれなければ

評価損の計上は認められません。(法法33A、法令68@二イ、法基通9−1−7)

そして、評価損はこれらの事実が生じた事業年度で計上します。(損金経理要件)

 ○この「近い将来時価の回復が見込まれない」とは、法人の側から
  
  イ 過去の市場価額の推移や市場環境の動向

  ロ 発行法人の業況等
 
 などを総合的に勘案した合理的な判断基準が示される限りにおいては税務上その基準が尊重されるこ

 とになります。

  なお、発行法人に係る将来動向や株価の見通しについて、専門性を有する客観的な第三者の見解

(具体的には、専門性を有する第三者である証券アナリストなどによる個別銘柄別・業種別分析や業界

動向に係る見通し、発行法人に関する企業情報等を用いて、当該株価が近い将来回復しないことについ

ての根拠の提示。)があれば、これを合理的な判断の根拠のひとつとすることも考えられます。

国税庁平成21年4月 上場有価証券の評価損に関するQ&A Q1



(参考文献) 平成25.5.29発行 成松洋一著 「税務上の評価損の実務事例集」 31


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